2016.2.20(土)
ここ上海を初めて訪れたのは20年ほど前になる。 福島=中国の国際航空路線開設に向けた市場調査、プロモーションのための出張で、調査団長として現地に足を踏み入れた。
当時、成田から到着したのは「上海虹桥国际机场」(上海虹橋国際空港)。 市街地に近く、今はもっぱら国内線専用空港になっている空港だ。
このとき邓小平(鄧小平)が率いてきた発展著しい中国上海を象徴する街並みももちろん視察し、政府など関係先を訪問したが、我々の密かな希望は、まだこちらでは噂の域を出ていなかった新しい国際空港予定地を見ることだった。
そうした思いをガイドに伝えた。 観光地の土産店舗回りをすればマージンが入るガイドは予定をつぶされ、ブツブツ文句を言うのだったが、なに、我々はそんな彼のそぶりを見ないふりして、バスを現地に向かわせた。
現地とは上海浦东(浦東)地域。今の「上海浦东国际机场」(上海浦東国際空港)が位置するところだ。 中国政府お得意の強引な手法で住む人々を立ち退かせたのだろうか、いたずらにだだっ広い野原がただ広がるだけの風景。川でアヒルがのどかに泳いでいた。
その後、新空港は1999年に開港し、同時に我々の努力が実を結び、福島=上海路線はソウル路線とともに同年6月、就航を実現した。
しかし、あのフクイチ原発事故はこんなところにも影響を及ぼし、これら2国際路線をすべてオジャンにした。 原発は、なんと罪深いことか。
が、そんな事情を知ってか知らずか、何事もなかったように上海の発展は今も続く。 実に隔世の感がある。
![](https://static.wixstatic.com/media/4283f6_09b3baf6b8c846a8bd84c40857867f52~mv2.jpg/v1/fill/w_561,h_254,al_c,q_80,enc_auto/4283f6_09b3baf6b8c846a8bd84c40857867f52~mv2.jpg)
少し哀感を覚えながら、今日はEvergreen Music通算707曲目を。